大分市のごみ収集運搬業務委託を巡り、市職員ら4人が逮捕された官製談合事件を受けて、足立信也市長が「一人で抱え込まず、組織として対応することを認識してほしい」などとする文書を全職員に向けて送りました。 この事件では、大分市の元環境部長池永浩二容疑者(61)など元幹部職員ら3人、およびワールド建設の元監査役、早川幸治郎容疑者(68)が官製談合防止法違反などの疑いで逮捕・送検されています。 事件を受けて足立市長は19日、全職員に向けた文書を送りました。 冒頭では、「今回の事件は大分市制始まって以来の未曾有の不祥事であることを認識してほしい。公務員としてあるまじき行為で市民に多大なご迷惑とご心配をおかけしました。容疑が事実なら市税を浪費したことになり、市民への裏切りと捉えられかねません」と公務員としての自覚を強く促しています。 また、事件の背景についても触れ「早川容疑者の所属する団体から高圧的な要求を受け対応を余儀なくされたのでは」と述べています。 そして、「窓口業務などで対応に困難が生じた場合は、職員が決して一人で抱え込まず、上司などと相談する中、組織として対応することを全職員の共通認識としていただきたい」と情報共有の重要性を強調。 最後に「今回の事件の報道を目にした市民から『パンドラの箱が開けられた。慎重に頑張ってほしい』との激励がありました。パンドラの箱が開き、邪悪なものがすべて世の中に出ていきましたが、最後に残ったのは希望でした。困難な時こそOne team OITAで乗り越えたい」としています。 大分市は今後、第三者調査委員会を設置して再発防止などを進める方針です。