看護師への傷害容疑で4月8日、俳優の広末涼子容疑者(44)が逮捕された事件。静岡県警掛川警察署は「自称・女優の広末涼子容疑者」の逮捕として発表し、報道各社が第一報を伝えました。その後、警察は約7時間経った午前11時ごろ「身元の特定ができた」として、再度、発表しています。 逮捕直後になぜ「自称」で、その後、どういった経緯で「自称」が外れたのでしょうか。 事件が発生し、容疑者を逮捕すると警察は捜査に支障がない範囲で報道機関に情報を提供します。 4月8日未明の第一報の時点で、掛川警察署は、容疑者の住所を「不詳」、職業は「自称女優」、氏名は「自称広末涼子こと廣末涼子44歳女性」と発表していました。 一般的に、警察はこうした発表をする場合、本人の可能性が高い場合であっても、身分証明書などで厳密に本人確認を行います。そして、身分証明書や第三者などによる本人確認がすぐにできなかった場合には「自称」をつける場合があります。 広末容疑者は交通事故でけがをして病院に運ばれました。運ばれた病院で、看護師にけがをさせた疑いで逮捕されましたが、警察によりますと、この時点では身分を証明するものを持っていなかったということです。車内の中に運転免許証などがあった可能性はあります。 一方、報道各社は、捜査関係者の話など、様々な状況を踏まえ、容疑者がうそをついているのではなく、広末容疑者本人であると判断し、自称を付けた上で報じていたことになります。 その後、捜査が進み、警察は本人確認が完了したとして「自称」を取ったうえで改めて発表しました。以後は、報道機関も自称を取って報じています。