捜査の励みに 解決事件書き込んだ「だるま」 警視庁が前橋市に返納

警視庁捜査1課の捜査員が20日、前橋市役所を訪れ、今年解決した重大事件を書き込んだ「だるま」を返納した。約50年間続く伝統で、来年1月の前橋初市まつりのお焚(た)き上げで供養される。 伝統の由来は、警視庁を舞台とした1960年代のテレビドラマ「七人の刑事」にだるまが出てきたこと。毎年1月、市が贈呈しただるまは捜査1課に置かれ、暮れには解決した重大事件を書き込んで返納する習わしだ。 年末になると各係から「うちの事件もだるまに入れてくれ」と要望が相次ぐという。今年は約50の事件の中から、4月に栃木県那須町で東京都の会社役員と妻の遺体が見つかり、長女や内縁の夫らが殺人罪などで逮捕・起訴された事件など14の事件が記された。 渡辺慶巡査部長は「一生懸命に事件を捜査し、年末にだるまに書かれることが捜査員のモチベーションになっている。これからも大事に続けたい」と話した。今年はだるまが描かれたTシャツも作られ、捜査員が泊まり込む時に着て励みにしているという。【田所柳子】

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